今どきの

21日金曜日、鳥取県を中心として大きな地震が発生しました。

被災された皆様方にお見舞いを申し上げると共に、一日も早い収束をお祈り申し上げます。

*以下のブログ↓は、20日木曜日に執筆したものになります。


enjin_circle_wakamono高校生の2学期中間テスト対策が、佳境に入りました。

連日、夜11時近くまで延長戦が続いていますが、実はその中に、高3生も一人混ざっています。

受験勉強ではなく、中間テストの勉強です。しかもその生徒は、推薦入試は一切考えていない、一般受験組です。

大学の推薦入試で提出する成績は、3年の1学期で確定されていますので、今回のテストは“留年”がかかっていない限り、ぶっちゃけ関係ありません。一般受験組なら、なおさらのこと。

理由を尋ねたところ、

Yさん:「手を抜いたと思われたら、嫌だから。」

小池(心の声):「ま、まじで、カッ、カッコいい~っす!!」

“今どき”の高校生って、良い意味で“大粒”なんですよ。

我々の時代みたいに、学校で受験に関係のない教科の授業中に、“内職GO!”といった“小粒”じみた行為もしないようですし…。

近頃は、若者の学力が低下したやらなんちゃらと、色々と懸念されておりますが、この世界で15年以上仕事をしていて、そんなことはほとんど感じません。

ここ数年のセンター試験の問題は、難化傾向にあるんです。難化するのだから、平均点が下がるのは当然のこと。

ところが、若者を叩いて安堵感を得ている一部の我々“団塊ジュニア世代”や、ちょっと上の“バブル期入社世代”の大先輩方が、現状も知らずに、嬉しそうに「今どきの…」と盛り上がってしまう始末。

2013年、センター試験の国語の問題が激しく難化して平均点が著しく下がった時、予想通り、この世代の方々のSNSでは、“今どきの若者は…宴”が始まっていました。

「25年以上前のセンター国語(共通一次国語)と、きちんと比較した上で宴を始めてください。」

一言添えたくて、仕方がありませんでした。

教え子の中には、「自分のためだから」という理由で、センター入試の行われた1月に英検一次を受け、大学合格を決めた後にも遊ばずに2月の英検二次に向けて勉強し、めでたくダブル合格を掲げて卒業していった“今どき”の高校生もいます。

“今どき”って、“大粒”なんです。

☆ ☆ ☆ ☆

eik前回の続きです。

英検協会発表の、新形式準2級ライティングテストの見本です。

●あなたは、外国人の知り合いから以下のQUESTIONをされました。
QUESTIONについて、あなたの意見とその理由を2つ英文で書きなさい。
●語数の目安は50~60語です。
●解答は、解答用紙のB面にあるライティング解答欄に書きなさい。なお、解答欄の外に書かれたものは採点されません。
●解答がQUESTIONに対応していないと判断された場合は、0点と採点されることがあります。QUESTIONをよく読んでから答えてください。

QUESTION
Do you think students should take part in club activities at school?

【準2級・満点解答例】
I think that students should take part in club activities. I have two reasons. First, students can make friends. For example, I met many nice people when I joined the art club. Second, they can become healthier. If they join a sports team, they will exercise every day. That is why I think they should join club activities. (58 語)

部活には入るべきか?というテーマに対し、自分の考えを50~60語の英文で書きなさいという問題です。

満点解答例の大意は、

「部活には入るべきだと思う。私は美術部に入ったことで、たくさんの素敵な人間に出会い、友達になれた。また、運動部に入れば、毎日運動するので健康になる。だから入るべきだ。」

といった感じの内容です。

今後、英検対策が一番盛り上がるのは、おそらく準2級かもしれませんね。

準2級と言えば、中学生でもチャレンジする生徒が沢山います。ところが“きちんと書ける英単語の量”がまだ乏しい状態なので、50語以上の英作文を書くのは大変なこと。(旧形式では全部マークシートだったので、“その手”の心配はありませんでしたが。)

そんな準2級に挑む中学生に対する支援として、今後おそらく“テンプレート”を使った対策法が、各方面からじゃんじゃん広まると個人的には予想しています。

上記のサンプル解答にも、テンプレートが見られます。

テンプレート部分を(テーマ再現部を含めて)太字にしました。

QUESTION
Do you think students should take part in club activities at school?

【準2級・満点解答例】
I think that *students should take part in club activities. I have two reasons. First, students can make friends. For example, I met many nice people when I joined the art club. Second, they can become healthier. If they join a sports team, they will exercise every day. That is why I think *they should join club activities. (58 語)

*テーマ部の再現

テンプレートに当てはめれば、短時間で半分近く出来上がります。あとは残りの部分を、自分で頑張って書くだけです。

今回の見本に関しては、テンプレートだけで(テーマ部を含めて)25語以上あります。もちろん、テーマ部が長ければ、もっと伸びていきますし、最後の「That is why~」を「For these two reasons, I think that~」と格好つけて書けば、さらに4語増えます。(笑)

準2級は使用語数が少ないだけに、テンプレートの影響力が、他の級と比較にならないでしょう。

とは言え、テンプレートに頼ることについては、賛否両論あります。

最も懸念されるのは、露骨な語数稼ぎです。

協会発表の解答の見本には、2つの理由部にそれぞれ2文が使われていますが、テンプレートを悪用すると、こんなもの↓だって書けてしまいます。(太字がテンプレート)

QUESTION
Do you think students should take part in club activities at school?

I think that *students should take part in club activities at school. I have two reasons to support my opinion. The first reason is that students can make friends. The second reason is that they can become healthier. For these two reasons, I think that *they should join club activities. (50 語)

*テーマ部の再現

大意:「部活には入るべきだと思う。友達が作れる。健康になる。だから入るべきだ。」

自分の意見は、わずか8語です。指定語数が少ない準2級ならではの、“けしからん解答”です。

仮にこんな露骨な解答で、それなりの点数が取れてしまったとしたら、「それって、ヤバイんじゃないの?」となってしまいます。

他には、「そもそも、質問の段階で理由を2つ書け!とあるのに、わざわざI have two reasons.と書く必要があるの?」といった指摘もあります。

ただ、これに関しては、協会の解答自体がこの形式となっていますので、現状でそこまで考える必要はないと感じます。

結局、合格を最優先に考えるならば、「将来は、テンプレートなしで書いてやる!」と心のどこかで誓いながら、割り切って“程々に使用しながら臨む”ことが、現状ではベストだと思われます。

「大人になる」ってやつですね…。

↓解答例ですが、今回は少し変わり者の視点に立っています。絶対「エンちゃん」が激怒しそうです。エンちゃんのモットーは、この真逆ですから。

【解答例】
I do not think that students should join club activities. To begin with, students’ primary job is to study. Club activities prevent students from having enough time to study. Also, most clubs have a strict seniority system. Junior students have to obey their seniors even when the seniors are wrong. Therefore, what is the point of participating in club activities? (60 語)

大意:入らなくていいと思う。学生の本分は勉強であるのに、部活をしていると勉強時間が削られる。それに、厳しい年功序列があって、下級生は上級生にどんな時も服従しなければならない。だから、入っても意味はない。

*高校2年生の教科書に登場する単語の範囲内で書いています。ネイティブチェックは行っておりませんので、至らぬ点はご了承ください。

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