まだ早い?(2)
― 液晶画面に指を触れると同時に、こっそりキーボードのボタンを押す ―
小池「ほらほら~、見て見て~っ!今日から私の電子辞書は、タッチパネル式だよーーっ!」
Yさん&Eさん「・・。」
教室に失笑が響きました。
小池「いやーーっ!そんな、冷たい目で見ないでーー!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
帰りの電車の中で・・
基本的に私は、電車では“立っている派”なのですが、その日は失笑を浴びた心と体を少しでも早く休めるために?珍しく座席に腰かけました。
対面にはすでに三人の方が座っていましたが、皆さんそれぞれ、電子機器と“にらめっこ”状態。
最近の電車内では、本を読んでいる人を見かけないことはあっても、電子機器をいじっている人を“見かけない”ことは皆無です。
正面にいたスーツの方は、ノートパソコンを広げて、何かお仕事をしている様子。お疲れ様です!!
その隣にいた方は、スマホに向かって満面とも言える笑みを浮かべていました。何か素敵なお知らせが入ったのでしょうか?お幸せに!!
そして、私を虜にしたのが、もう一人の大学生っぽい若者。この方が手にしていた電子機器は、普段電車の中で目にするものとは、かなり違っていました。
スマホにしては大きすぎ。そして、ノートパソコンにしては小さすぎ…
そう、まさかの“電子辞書!!”
画面を見つめながら、笑みを浮かべたり、時に難しい顔をしていたり。現行のタッチパネル式であるのが、何より羨ましく思われて(笑)
常人を超えてしまった“仙人”なのか、常識に満足できない“意識高すぎる系”なのか?
しばらく謎に包まれていました。