七夕の贈り物?(2)
(前回の続きになります)
今回の改定の目玉は、何と言っても2級以上に課される英文要約です。
これと対峙するには、ある程度の”積み重ねてきた”英語力が求められます。付け焼刃では、おそらく歯が立たないでしょう。
2級のサンプルは、約150語の英文を約50語で要約するというものでした。
単純に言うと、書かれている内容を3分の1に濃縮して書き直せということです。
無理やり日本語で試してみると、以下のようになります。
「エンちゃんというニックネームの人物が、突然、大きな声で歌を歌い始めた。」35語
→「猿が突然、奇声をあげた。」12語
「エンちゃんというニックネームの人物が、バットの先端を外野席に向けて予告ホームランを宣言し、相手チームを威嚇した。」56語
→「猿が棒を手に取って、人間を挑発した。」18語
ざっくり言うと、こんな感じでしょうか?(ち・が・う・だろ!)
要約問題が追加されることで、英検は少し敷居が高くなりそうです。
英検に興味はないけど、大学受験で必要だから対策をしなければならない!といった事情を抱えた人にとっては、こういった厄介な代物の登場は迷惑な話ですよね。
そういった人の多くは、何が何でも今年度の英検に合格して逃げ切る!という作戦を取るしかありません。無事、勝ち逃げされることを祈るばかりです。
しかし、まだ受験に関係のない学年でしたら、「急がば回れ」ではないですが、きちんと地に足の着いた勉強をして、来年度に涼しい顔で合格するという手もあるよ、と伝えたい気持ちもあります。
幸いなことに、まだ新形式の実施までは11か月ありますから。
付け焼刃でない切れ味抜群な英語力を育むチャンスだと、前向きに捉えるのもありでしょう。
私にしては珍しく、そんなかなり”真面目”なことを考えながら、先日は出勤いたしました。
ちょうどその日の授業中、
中3生H君が、似た意味を持つ二つの英熟語の違いを質問してきました。
小池:「厳密に言えば同じとは言えないけど、試験では入れ替えても問題ないよ。」
H君:「大丈夫ですか?」
小池:「うん、気にしなくていいよ。”そうめん”と”ひやむぎ”の違いみたいなもんだからさ。」
H君:「…。」
どうやら、まずは自分が地に足の着いた授業をしなければならないことに、気が付きました…(汗)