小心者の大冒険
寒い日が続きます。
特に、夕方以降の気温の下がり方には凄まじさを覚えます。
授業中は、時おりパソコン画面の気温をチェックしながら、
「現在3度か。だんだん冷えてきたなー。ぐあーっ、2度に下がったぞーーっ!やだ~、帰りが怖いーーっ」
と、勝手に騒いでおります。
言うまでもなく、帰宅時の自転車は、精神鍛錬の道場となっています。
みなさま、風邪などひかないようにご自愛ください。
☆ ☆ ☆
先日、知人と一緒に昼食を食べようと、ファミリーレストラン系のお店に入りました。
私はファミレス系のお店には、ここ10年くらいは合計しても1桁くらいしかお世話になっておりません。
私が勝手に定義するファミレス系とは、一人用のカウンター席よりも、家族で座れるテーブル席が多い食堂のことです。
牛丼チェーン店にもテーブル席はありますが、全体的にはカウンター席が多くを占めます。私は一人の時は、そういった”非ファミレス系”のお店の方が、安心して食事ができるように感じます。
それは、テーブル席に一人で座っていると「店内が混んできた時に、他の客から嫌な顔をされるかも」という恐怖心が心のどこかにあるからです。そうです、いわゆる私は小心者。
だから一人で外食する時は、何が何でもカウンター席を探しています。
今回入ったお店は中華でしたが、テーブル席の方が多い“ファミレス系”でした。カウンターはほんの数席。もちろんこの日は知人がいたので、堂々とテーブル席に座りました。
さっそく私の目に留まったのは、各テーブル席に料理を運んでいた「配膳ロボット」。
ロボットが飲食店で働いていることは前から知っていましたが、ファミレス系に行く機会が皆無に近かったので、現物を見たのは初めてでした。
「へぇ~」と冷静を装いましたが、注文後の私の心の中は大はしゃぎ。
まるで、幼少期に家族で行ったデパートのレストランで、お子様ランチを待っている時のような心境でした。
“あの頃”のピュアなワクワク感を感じながら、ロボットが注文した料理を運んでくるのを待っていました。
そろそろだな~、と“構えて”いると、
店員:「お待たせしましたぁー。醤油ラーメンです。餃子は少々お待ちください。」
店員さんが、普通に手で運んできました。
おそらく時間的に込み合っていたからでしょう。出来上がった料理を全てロボットに運ばせたら効率が悪いですし、料理が冷めてしまいます。臨機応変に使い分けたのでしょう。
「まあ、仕方がないか。」
思い出の“お子様ランチわくわく再体験ツアー”は、おあずけとなりました。
二日後、味が気に入ったので再び来店。
平日で午後2時を回っていたこともあり、お客さんはまばらでした。
もちろん、一人だったのでまっすぐにカウンター席に向かいました。調理場の目の前なので、ロボットは最初から諦めていました。
ところが、
店員:「どこでもお好きな席へどうぞ――!」
と声をかけられました。
心の声:「じゃあ、窓側のテーブル席に座ってみようかな。ロボットを体験してみたいし。」
と思ったものの、ここで小心モードが発動!
心の声:「今はすいているけど、もしもだよ、突然40人くらい団体客がどぉーーっと来店してきたら、どうすんの?店員に好きな席へどうぞって言われたからテーブル席にいるんです、ってわざわざ説明するのかい?」
ありもしない妄想を勝手に作り上げて、勝手におびえる始末…。
結局、そのままカウンター席に座りました。
その後、何気に周りを見渡すと、
私以外のお客さんは、一人であってもテーブル席に座っていました。一人で一人用のカウンター席に座っているのは、私だけ。
数分後、カウンター席の私には、
店員:「おまたせしましたー、醤油ラーメンです。餃子もすぐ出ます。」
もちろん、料理はロボットではなく、人間様が提供してくださいました。
それとほぼ同時に、私はロボットに運ばれてきた料理を受け取るテーブル席のお客さんを遠目で眺めました。
だったら次回は…。
そう決意した2日後、今度は午後3時過ぎというお客さんが最も少なそうな時間に合わせて、私は再来店しました。
勇気を振り絞ってテーブル席に一人で座る、という壮大なるミッションを成し遂げるためです(←授業前に何やってんだよ)
考えてみると、1週間に3回も同じ店に足を運んでいました(続く)