武士の情け
オリンピックの開幕に続くかのように、本日24日から夏期講習が始まります。
気が付けば、すっかり暑くなりました。自転車通勤の私は、いくら冷房が効いている教室とはいえ、到着してから5分間は、扇風機の前でお地蔵さん状態が続いております。まったく使い物になりません。
そんなお地蔵タイムの時、黄色いカーディガンを羽織っていたHさんの姿が目に入りました。
小池:「(扇風機の強風を浴びながら)ああ、the 夏!って感じだね~。なんか、ヒマワリを思わせて、爽やかだな~。」
Hさん:「そーですかぁ~?少し色がくすんでいるので、なんとなく、たくあんにも見えませんか~。」
小池:「(扇風機の強風を浴びながら)た、たくあん?」
Hさん:「だって、今日もお母さんから、“あれ!あんた、またたくあん羽織っていくの?”って言われたんですよ~。あはは~。」
小池:「(扇風機を弱風に切り替えて)なんか、おにぎりが食べたくなってきた。」
☆ ☆ ☆
冒頭でお話した通り、ついにオリンピックが始まりました。(入場行進の皮切りが“ドラクエのテーマ”だったのは、まじでビビった…。)
自国開催なので、よくありがちな「日本チームのキックオフは、午前2時から」といった狂った時差を心配する必要もなく、朝から晩までリアルタイムでテレビ観戦が可能です。
しかし、言うまでもなく“その時間帯”は、我々や生徒にとっては、大切な授業時間帯。
スポーツを愛して止まないエンちゃんにとって、ある意味でこれは、蛇の生殺しに近い状況かもしれません。
「テレビ中継をすべて録画するから問題ない!」と公言しておりますが、やはり心のどこかでは、リアルタイムでテレビにかじりつきたくてたまらないのでしょう。
だって実際のところエンちゃんの机の上には、「オリンピックテレビ&配信オフィシャル観戦ブック」がポツンと置かれておりますので。
叶わぬ思いを少しでも昇華させるためなのでしょうか。なんか、だんだんと可哀想にも思えてきてしまいます。
もしも「100メートル決勝」の瞬間等に、エンちゃんの姿が見えなかったとしても、どうかその時は皆さま、武士の情け。隣の自宅ではなく、トイレに入っているものと考えてください。