都合のいい話
Kさんに続き、早速2人目のAO合格者が出ました!今のところ、誰もが涙をのむことなく、喜びを手にしています。
勝因は、練習した内容が面接本番で「直球、ど真ん中ストライク!」
・・・な~んて、塾にとって都合のいい話は、もちろんありません。
もし、そんなことがあったのなら、もっとデカデカと書いていますよ。
面接試験に挑んだ生徒は、言うまでもなく想定外なことも質問されています。でも、想定外の質問が飛んでくることは、別な意味で想定内のことなんです。
面接官というのは、受験生を熟知している百戦錬磨の人間です。受験生が、ここぞとばかりに“意識高い系の自分を朗々と語れる”ような質問を、“わざわざしてくださる”と思いますか?
むしろ、意識高い系の返答をバッチリ準備していることが見え見えな学生に対しては、気が抜けてしまうような質問に終始してしまうことも、決して珍しくありません。
数年前、看護学部に推薦で合格した生徒は、「好きなテレビドラマは?俳優は?」という質問をされました。「安楽死」とか「インフォームド・コンセント」とか、“その手”の内容をしっかり予習していった受験生は、唖然としたことでしょう。もちろん、彼女もです。
しかし彼女は、さっとウイットに富んだ返答をして、面接官を笑わせました。大切なのは、そういう即応力ではないでしょうか。彼女が目指すのは、緊急事態が日常茶飯事の医療現場なのですから。
しかし即応力というのは、一見矛盾するようですが、”積み上げられた練習時間”に比例して養われていきます。
誤解を招くような言い方になりますが、入試直前期の生徒にとっては、「質より量」の方が“精神安定剤”になります。だから、一通り練習をやり終えても、ネタがなくなってしまっても、本番まで練習が終わることはありません。
― 努力すればするほど、“積み上げた時間”という盾が守ってくれる ―
毎年この時期になると、生徒たちの背中からこのような教えを受けます。
生徒たちが実証してくれる“この摂理”だけは、いつの時代になっても変わりませんように。