誤解を避けるための誤解
エンちゃんが「中耳炎」にかかってしまいました。
左耳がほとんど聞こえない状態になってしまい、急遽、動物病院へ行くことに。
診察は遅い時間しか空きがないということで、エンちゃんは仕方なく、5時40分からの授業を1コマお休みにして病院へ向かいました。
当然、私はお留守番。
マーフィーの法則ではありませんが、だいたいこういう時に限って、エンちゃん宛に大切な電話がかかってきたりするものです。
案の定、リンリン♪と、
小池:「・・・高橋の方は・・・はい、そうなんです。ただいま病院に行っておりまして・・・はい、7時くらいまでには・・・」
そんなやり取りをした直後、突然私の中で、心配性の虫が騒ぎ始めました。
小池(心の声):「もしかして、相手方に、びよういん(美容院)と聞こえてはいないか?」
もし、そうだとすると、
「この塾は、塾長自ら授業をサボって、“オシャレ なう”かよ?」
と、不信感を持たれてしまうぞ!やばいっ、どうしよう?
自分でも訳の分からないマイナス妄想にズルズルと入り込んでしまい、勝手に焦り始めました。
そんな中、苦肉の策として浮かんだのは、
「万が一、“美容院”と聞こえていたとしても、“病院”と気付くように、エンちゃんは病に侵されているという説明を、意図的に言葉の端々に挟み込もう!」
というものでした。
「・・・急遽、授業を休講しまして・・・」
「・・・ここ数日、体調がおかしい様子で・・・」
「・・・ええ、生徒の声が聞き取れないと・・・」
いつの間にか、エンちゃんは深刻な病に侵された患者に仕立て上げられてしまいました。
もしかして、取り返しのつかない誤解を与えたかもしれません。
それでも、“オシャレ なう”と勘違いされてしまうよりはマシであるかと。(キリッ)
☆ ☆ ☆
今思うと、直後にこう言っておけば、サラッと切り抜けられたかもしれません。
「・・・はい、7時くらいまでには、診察を終えて病院から戻ってくると思いますので」
国語力って、大切ですね。