セクシーな戦略

環境相の「セクシー発言」が取り沙汰されております。

私は塾のホームページにおいて政治的な発言は慎むべきだと考えておりますので、この騒動に関する私見は割愛させていただきます。

ただ、せっかくなので、この件で注目を浴びたsexy(セクシー)という単語について、少し掘り下げてみたいと思っています。

☆ ☆ ☆

無料のオンライン辞書「メリアム・ウェブスター英英辞典」で、”sexy”(セクシー)の意味を引くと、

Definition of sexy

1: sexually suggestive or stimulating : EROTIC

2: generally attractive or interesting : APPEALING

と、出てきます。

1: EROTIC(エロティック)。

その次に、2: APPEALING(アピーリング=魅力がある)。

すでに様々な人から指摘されているように、「セクシー」という単語は、後者の意味で使われることも珍しくはないそうです。

*言うまでもないことですが、人様に対して「セクシー」と発言したら、当人は2: のつもりであったとしても、それは間違いなく1: の意味で伝わると思います。ご注意を。

何かに対して「魅力がある」と伝えたい時、「セクシー」という単語は、その対象や状況が適切であれば、“効果的な演出をもたらしてくれる”らしく、「コンサル業界では多用されている」という記事も目にしました。

環境相は、あえて“変化球”(セクシー)を投げ返すことで効果的な演出を狙ったところ、別の意味で(?)反響があったというのが、今回の経緯だと感じます。

☆ ☆ ☆

上手な例え話にはなりませんが、

例えば、“バカ”という単語。

人に対して使うと、単に人間関係を崩壊させるだけですが、

モノに対して使った場合、「壊れる」「役に立たない」といった意味が効果的に演出されます。

サイズが合わないドライバーを使ったら、ネジ穴がバカになっちゃった。

“ド直球”で「ネジ穴が壊れちゃった」と表現するより、相手に伝わるインパクトが適度に増します。

でも一方で、“バカ”という表現の粗暴さ故に、幼稚っぽく聞こえてしまうことも確かです。

つまり、TPOを見極められないと、本当の意味で効果的に使えないのです。

こういった“玄人好み”の“諸刃の剣”って、使いこなすのが難しそうです。

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さて、「諸刃の剣を果敢に使いこなせる人材を社会に輩出しようという使命感を担う当塾」では、今回の件を機に、「魅力がある」という言葉を用いる際は「セクシー」を使うことをしばらく義務付けたいと考えています。

数学の授業中・・・「もっとセクシーな証明をしなさい!」

進路相談中・・・「君にとって本当にセクシーな学校を選ぼう!」

エンちゃんとのミーティング中・・・「セクシーな企画書を考えました!」

かなりセクシーな発想だと思うのですが。

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