ゾルバとの再会
5月に入りました。
2021年度から中学校の学習指導要領が変わり、教科書が新しくなりました。
これまで教科書の改訂は、個人的には楽しみの一つでもありました。
英語の教科書一つとっても、消えていく題材がある一方で、10年以上変わらない題材もあったりして、「時代を超えて大切なもの」を確認できるのが楽しみでした。
しかし今回は、そんな悠長なことを言っている場合ではなくなりました。激変したのです。
英語は単語数が2倍、英文量も2倍にマシマシ。おまけに高校で習う文法事項が前倒しになりました。(高1で習う3分の1くらいが中3の教科書に押し込まれています)
従来は1,200だった単語数が2,500になったという事実だけでも、この激変度合いが伝わると思います。
前々から分かっていたことではありますが、改めて目の当たりにすると、驚きの声を出さずにはいられません。
もちろん新中1生にとっては、これが基準となっていくわけですが、教科書はそもそも「前の学年で学習済み」を前提に製作されています。だから「前の学年で学習済みでない」内容を抱えた新中2、3生は、犠牲を強いられます。
いきなり乗り物が変わってしまうわけですよ。遊園地でメリーゴーランドに乗っていたのに、急に回転ブランコに乗らされるようなものです。
朝、目が覚めたら、北斗の拳の「ヒャッハー!」の世界になっていた・・。そのように例えれば、ご理解いただけるかと思います(ご理解いただけるわけねーだろ!)
当然、学校ではその溝を埋める授業が行われているのですが、それでもまだ、新学年の教科書まで到達していない生徒も存在します。
昨年度はコロナ禍の影響で学校がしばらく止まり、かなり授業は遅れていました。そのため、都立高校入試の英語に関しては「関係代名詞」という中3生にとってのラスボスが、出題範囲からカットされるという事態まで起きました。
当然、前年度の中3だけでなく、中1、2生も、ただでさえ授業は遅れていたはずです。
それにプラスして、これって・・。
コロナ禍になる以前から決まっていたことだから仕方ねーんだよ!と言われたら、それまでですが。
ところで、タイトルのゾルバって何よ?(続く)