今年を振り返って2022(2)
(前回の続きになります)
最近の医療機関は、まず近所のクリニックで診療を受け、そこから紹介を受けて総合病院や大学病院へ行くという流れになっていることを、とある総合病院のウェブサイトを見て初めて知りました。
ただし、診察料の他に特別料金を5,000円支払えば、紹介状がなくても診療を受けられることが分かりました。
駅近くに評判の良いクリニックが存在することは、事前に調べて認識していましたが、
総合病院の方が検査機器が充実しているだろうから「大は小を兼ねるだろう」という“浅はかな素人考え”で、ショートカットを選択しました。
☆ ☆ ☆
まず血液検査を行い、その後、生まれて初めてCTに寝そべりました。画面上に“abdomen”と表示されているのを見て、
「ああ“腹部”のことか。今の仕事をしていなかったら、何のことだか分からなかっただろうな。」
検査中にふと、そんなことを思いました。このまま仕事が続けられるのか、そんな不安が頭をよぎりました。
その後、緊張しながら検査結果を待ちました。
☆ ☆ ☆
「膵臓じゃありません。」
医師のあっけない返答に、安堵というよりも、あっけにとられてしまいました。
「じゃあ、この痛みは一体なんなのですか?」
「可能性としては、末梢神経が○×△◇…」
といった説明を受けましたが、あまり腑に落ちませんでした。
数日後、もう一度血液検査を行いましたが、異常なし。
「だったら、この痛みは一体なんなのですか?」
食い下がるも、「膵臓じゃありません」と、原因はよく分からずで、痛み止めの薬を処方されて終わりました。
☆ ☆ ☆
結局、不安を拭いきれないので、その後は自主的に禁酒だけでなく、食事制限も行う生活を続けました。
揚げ物や炒め物は言うまでもなく、辛い物に甘い物、また野菜でさえも消化に時間がかかるものは排除し、食事は腹6分目までとしました。
とはいえ、何かを口にするたびに、程度の違いこそはあれ、痛みを感じる状態だったので、不安と恐怖は日に日に増しました。
あげくの果てに、食べること自体が恐怖となってしまい、ピーク時は2日間で口にしたものが“おにぎり1個”という状況に追い込まれました。
そんな摂生な生活を送っていたにもかかわらず、1か月後には、左腹部だけではなく右腹部にも鈍痛を感じることに。
別の病院に行こうと考えましたが、同じ病院だと前回のカルテが残っているので話が早いと思い、再訪しました。
偶然にも、同じ医師が担当となりましたが、今回は前回よりも優しい口調に感じられました。まあ、症状が回復しないので再びやってきた訳ですから、多少は謙虚になりますよね。
新たな検査の話が出るかと思いきや、「お金もかかるし…」といった口調で、あまり勧められませんでした。
結局、結論としては「痛みと上手く付き合っていくしかない。あと、ストレスの原因から離れましょう。」というものでした。
その時は、何となく納得させられましたが、よくよく考えてみると、
「つまり、原因も分からぬまま、慢性膵炎の患者さんと同じように、今後ずっと断酒&食事制限を続けながら生きていきなさい、ってことですか…。」
ある意味、最も“タチが悪い”状態じゃないかーーー!!!と悲嘆に暮れました。(続く)