教科書とにらめっこしていた高1生のT君が、突然質問してきました。

T君:「せんせー、この部分が、訳せないのですが。」

小池:「ええっと、・・たとえ心の傷が痛んでも、生きる喜びは、どんなに素晴らしいものか、・・」

小池:「あれ・・。ちょっと、最初のタイトルを見せてくれる?」

― A Strange but True Super Hero ―

小池:「こ、これって、アンパンマンのマーチじゃないか!」

☆ ☆ ☆

「やるなー、最近の教科書って。」

これが私の率直な感想です。

わずか一部とは言え、アンパンマンのマーチの英訳に、まさか“教科書の中”でお目にかかれるなんて、ゆめゆめ思ってもいませんでした。普通にビックリしました。

自然と、28年間変わらない“あのオープニング曲”が、頭の中に流れてくるのを感じました。

「そうだ うれしいんだ 生きるよろこび たとえ 胸の傷がいたんでも~♪」

この歌は間違いなく、大人になってから改めて聞くべき歌です。

実際に、アンパンマンのマーチが大好きな大人って、かなりいるんですよ。

ネットでちょっと検索してみただけでも、「この歌に救われた」という“大人たち”の賛辞の言葉が見つかります。

幼児がアンパンマンのマーチが好きなのは、爽やかでキャッチーなメロディーラインに親しみを覚えるからでしょうが、大人がアンパンマンのマーチを好きなのは、それにプラスして歌詞の深さに感銘するからです。

幼児にとっては、ヒーローというより、“お友達”に近い存在であるアンパンマン。

大人になり、そして人の親となり、今度は我が子と一緒に、再びこの歌を歌う。

「生きるよろこび」の“ど真ん中”ではしゃぐ我が子を見ながら、自分自身が“ど真ん中”だった時代には、気付かなかった歌詞の意味を噛みしめる。

もう、パネェっすよ!アンパンマンのマーチって。

☆ ☆ ☆

ちなみに私個人は、歌詞の冒頭にある

「何のために生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのはいやだ♪」

のフレーズを耳にするたび、“ビクッ”としています。

と言うのは、私はまだ、この問いに“答えられていない”からです。

でも、“解答例”は、直後の歌詞に書いてあるんですよ。

「今を生きることで、熱い心 燃える♪」

“まだ本気じゃない”とか、“所詮リハーサルだから”、といった言い訳を探すのではなく、目の前のことに全力で向かう勇気を持ちなさい!

この歌を歌う聴くたびに、そのような叱咤激励を受けます。

“True superheroes help people in need.”
「真のスーパーヒーローは、困っている人たちを助けてあげるものだ。」

私のような大人の成り損ないも含め、厳しい社会の“ど真ん中”に生きる大人たちを陰で支えてくれるアンパンマンは、やはり、True Super Hero(真のスーパーヒーロー)なのです。