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2011/3/24 高橋

第83回選抜高校野球大会が始まった。創志学園高校(岡山)の野山慎介主将による選手宣誓に、大きな感銘を受けた。

「宣誓。私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。私たちに今できること、それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう!日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。」

思わず、涙がこぼれた。

 

2011/3/19 高橋

One for All, All for Japan.

家族やみんなで声を掛け合い、どんな些細なことでも構わないから、 今できることを一生懸命頑張ろう!

思いを行動に!

義援金や節電に協力し、買いだめはしない。自分たちにできることはたくさんある。

被災地の1日も早い復興を願い、一丸となってがんばろう!

 

2011/3/18 小池

一段と揺れが大きくなり、駅内の電気が突然切れた。前方にいた女学生がうずくまり、震えながら携帯を取り出した。1つの悲鳴で、集団パニックが起きそうな緊張に包まれた。ただ大きく揺れる電車を、ホームから見つめていた。

人がまばらな土曜の夜の駅構内。異常な怒号を発してはしゃいでいる数名の若者。品薄のスーパーマーケット。すき焼きパーティーだ、と浮かれ騒ぐ数名の若者。唖然としつつ、横を通り過ぎた。

想定外という言葉は、もはや聞き慣れていた。想定外の余震や停電が来たら最後、ならず者が街に氾濫する。治安悪化が始まる。そんな恐怖に取り憑かれ始めた。

「余震や停電騒ぎに便乗した暴漢が、教室に流れ込んできたらどうする?」「懐中電灯よりも、金属バットの用意が先なのか?」不安はそんな想定外の領域にまで広がった。余震以上に、人間に対する警戒心が強くなった。

今はそんな自分を恥じている。世界メディアの賞賛の声に気付かされた。高潔さを失わずに行動できると絶賛された日本人の一人として、それに恥じない心構えを示す時であると気付かされた。

先程の若者の行動は、不安を紛らわすための、単なる“から元気”であったのだろう。東京に生まれ育った若者にとって、震度5強の地震は初めての経験だったはずである。虚勢を張ることで、何とか安心を得ていたのだろう、と今は信じたい。

ここ数日流れていたCMは、そんな客観的な見方をしなかった私に、ある種の警告を発していたのかもしれない。

「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。
・・・「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。

私の疑心暗鬼は、自身が発する負のこだまであった。

遥か200キロ先、暴君と化した原発と命懸けで戦っている人達がいる。明鏡止水の心をこだまさせることが、今の私たちにできることであろう。

東北地方太平洋沖地震の被災者の方々の、一日も早い生活再建を、心よりお祈りいたします。